Jazzの車窓から

IziphoZam2004-09-26

・Archie Shepp / Attica Blues
 (1972, Impulse!)

 今月の頭に購入。ジャズ(特に一般的にスピリチュアルジャズといわれるもの)を聴き始めてからお世話になっている地元のレコードショップの人が「これがダメならその人の耳を疑う」ようなことを言っていたので、賭けに近い意味で購入したところこれが大当たり。しかもてっきりジャケのイメージ(?)からしてピアニストだと思ってましたが、サックス奏者だったんですね。
 1曲目の表題曲の背景が黒人囚人の暴動を通した上での作品であることはすごい納得しました。何というか、とても心が奮い立たされ何か起こさなければと思わされます。私が特に好きな3、5曲目の「Steam, Part 1,2」は、心の鼓動にゆったりと乗ってくるストリングスの旋律と浮遊感漂うエレピによって雲の彼方に連れて行かれてしまいそうになります。そしてJoe Lee Wilsonが情緒的な歌声で聴く人を見送ってくれる極上の作品だと思います。
 背景がしっかりしたものがあるからか、私が聴いてきたジャズでは珍しくアルバムの流れがしっかりした日常のサントラ的作品だと思います。こういう意味も含めて店員があのセリフを放った理由がうなづけました。
 ちなみにこの『Attica Blues』というタイトル、かのMo'Wax全盛期に活躍していたAttica Bluesの命名の由縁だそうです。

【関連サイト】
http://www.vervemusicgroup.com/artist.aspx?ob=art&src=rslt&aid=2793
http://www.archieshepp.com