yesterdays Universe Vol.11

IziphoZam2004-12-03

Ahmad Miller / Ahmad's First
 (2003, Stones Throw)

 ながながとタラタラしてしまった(笑)‘Yesterdays Universe’特集最終回は、Yesterdays New Quintet内の最初のソロリリースで、ヴィブラフォン奏者名義のAhmad Millerのリーダー作「Ahmad's First」。

Ahmad Miller : Vibes, Synth
Otis Jackson Jr : Drums, Moog
Monk Hughes : basses
Joe McDuphrey : Rhodes, Arps, Clav

 Peanut butter Wolf『Fusion Beats』で初めて耳にした彼のリーダー作は、今まで特集してきた諸作品のなかでも一段と洗練された構成になっていて、クラブジャズ色の強かったものに比べるとほんとジャズ/フュージョンというインプロを意識してるなーって気がする作品となっています。ヴィブラフォン奏者名義のリーダー作ということもあってそれが全面にフューチャーされているからそういった音に聴こえてるのもありますけどね。
 ご覧のとおりカルテット編成となっていて、Monk HughesとJoe McDuphreyが参加してます(一応‘参加してる’という表現でよろしくです)。この作品とYNQの作品との前述した以外の違いは、ローズは相変わらずですが一連の作品で多用されるシンセやムーグ音を極力抑えて、生音をより引き出しているという印象を受けました。「Tradewinds」[M-4]と100% Pure Poisonのカバーでもある「Windy C」[M-5]なんかはそんな曲調が特に現れた曲で、前者は高音ローズと程よくエフェクトされたヴィブラフォンの音色による叙情的なメロディーがBob Jamesの作品を思わせるようなとても美しい曲。後者はアップテンポなヒップホップのリズムを刻むドラムの上に絶妙に乗っかる、軽快かつ繊細に心と耳に響き渡るヴィブラフォンとローズが気持ちいいです。
 お洒落なカフェやレストランで程よく騒ぎたいときにはこんな曲群がお似合いなんではないかと思います。←意味不明ですね(笑)。YNQのシングルに含まれていて『Angles With Edges』に未収録の曲もあるのですが、そこらへんはまあ原曲がどうのこうの以外、私なんかが皆さんに伝えることはあまりないと思うので省略されていただきました。。今日でとりあえずこの特集は終わりですが、(いないとは思うけど)読んでくださった方どうもありがとうございました。

【関連サイト&試聴】
http://www.stonesthrow.com/records/sth2050.html