Jazzの車窓から
・Horst Jankowski Studio Orchestra / Jankowskeynotes
(1970, MPS)
(2004, Universal Jazz Germany)
ドイツはベルリンのピアニスト/作曲家/アレンジャーであるHorst Jankowskiが、10名のジャズ・アーティストと組んでHorst Jankowski Studio Orchestraとして1970年に発表したアルバム。
Horst Jankowskiは、1965年にテレビ番組のために書き下ろした「A Walk In The Black Forest」がビルボードのシングル・チャートで12位、9週連続チャートイン、ミリオンセラーを記録したピアニストで、そのメロディーセンスと繊細なピアノ・タッチから“クリスタル・クリア・ピアノ”と称されていたとか。また彼が音楽家として初期に学んでいたクラシックの後に傾倒したジャズやポップといった音楽を見事にブレンドした、Herb Alpertのような手腕もその要因であったみたいです。本作はそんな彼のアレンジングが程よく現れた作品で、彼のしなやかなピアノとクラヴィネット、トランペット、フリューゲルホルン、トロンボーン、サックス、ギター、ベース、ドラムス、パーカッションによるファンキーな大編成ジャズ演奏を基軸としながらも、朗らかな女性ヴォーカルをフューチャーしたソフトロック調の爽やかな曲やパーカッションを活かしたラテン風の曲なども聴かせ、オリジナル曲以外にもBurt BacharachやJimmy Webbといった、メロディアスな60年代後半のスタンダード・ポップスのカバーも収録しています。