Rockの車窓から

IziphoZam2004-09-27

V.A. / You Don't Need Darkness To Do What You Think Is Right
 (2001, Geographic)

 ここ数年ロックをまともに聴いていないんですが、このレーベルは別でなぜか聴いてしまうんですよね。ユニークなバンドが多く心地良い音楽に溢れてることもありますが、各アーティストのバックグラウンドに様々な音楽があるからでしょうね。今日は雨ということもあり曇り空に似合うこの一枚を。
 GeographicはインディーレーベルDomino Recording傘下のThe Pastelsの二人が立ち上げたインディーポップレーベル。レーベルのコンセプトを私的解釈でいうと、私達が子供の頃に遊んでいたおもちゃのように楽器やエレクトロニクスで有機性に満ち溢れた音世界を作り上げていく、みたいな感じです(苦笑)。
 このコンピは大きく言えばGeographicのサンプラー的作品で、The Pastelsのステファンとカトリーナが単に愛する音楽、アーティストを集めたものらしいです。その言葉は『Illuminati』に収録されたアーティストを見ればなるほどという感じの面々です。ほとんどのアーティスト、楽曲が素晴らしいのですが、私の中の一押しを挙げるとすれば5曲目のBill Wells Octetでしょうか。Bill Wellsを中心とした8人構成のバンドで音はというと陳腐な表現で申し訳ないですがポップジャズみたいな感じ。といってもそこらへんに転がってるジャジーなポップスではなく、ジャズをグラスゴーのバンドがやったらこうなっちゃたって感じですかね。いい感じにヘロヘロしたサックスやトランペット、フルートなどの管楽器によるメロディーがBill Wellsのピアノにの旋律にとてもマッチしています。
 この名義でのフルアルバムの公式なリリースはまだないのですが、CD-Rで出回っているそうです。Bill Wells Trio名義では2枚のリリースがあり、こちらはピアノ中心の静かな作品で叙情的な雰囲気。他にもFuture Pilot AKAとのコラボアルバムやBelle And Sabastianのイザベルキャンベルと組んでアルバムをリリースしたりしています。

【関連サイト】
http://www.dominorecordco.com/artist.php?artist=54