LAアンダーグラウンドコミュニティー特集 Vol.3

IziphoZam2004-10-01

Ammon Contact / Sounds Like Everything
 (2003, Plug Research)

 〔Breakbeats/HipHop
 思いつきで特集を始めてしまったので、どのような順番で紹介していくべきか決めてませんでした。。最近リリースされたものから挙げてこうと思いましたが、それだとこの特集の良さが出てこないので関連性のあるものを次々と挙げていきたいと思います。ので今日は昨日の作品をプロデュースしていたCarlos NinoとFabian Ammon Alstonによるインストヒップホップデュオ=Ammon Contactです。これまで『Beats from Bina's House』(2003, Eastern Developments Music) 『Beat Tape Personalities』(2003, Soul Jazz Records)と2枚のEPをリリースし、この作品はAmmon Contactにとっては1stアルバムにあたります。
 メンバーの簡単な紹介をしますと、度々キーワードとして出てきたCarlos NinoDublabファミリーの中心人物で、LAのミュージックシーンに7年以上も携わってきた最重要人物であります。LAのローカルラジオのDJを経たのち、コンサートプロデューサー/プロモーターとして今はなきWCP(Working Class Productions)という会社を創設し、彼のフェイバリットであるTerry Callier、Yusef LateefGary Bartz NTU Troop、Horace Tapscott、Phil Ranelin、Gil Scott-heronなどと同等に同世代のDivine StylerやSaul Williams、Anti-Pop Consortium、Blackalicious、MadlibDJ Shadow/Cut Chemistのためにショウを演出してきたそうです。一方、Fabian Ammonは経歴については不明ですが、70〜80年代のファンクや80年代後半のイーストコーストヒップホップ、デトロイトフィラデルフィアのビートメイカーにとどまらず、アフリカのバンド独特のビートやリズムに影響を受けてきたらしいです。
 この経歴からもわかるように、アフロセントリックなパーカッションを入れたり、ファンキーでエレクトロなミニマルビート、ベースを多用したりとここ数年のアブストラクト/インストヒップホップの中でもずば抜けて様々な要素が現れている作品だと思います。6曲目の「Super Eagles & Black Stars」にはDaedelusアコースティックギターで参加し、アルバム中で最も情緒的なメロディーを聴かせてきれます。9曲目の「Encouragement」なんかはBuild An Arkを感じさせるようなトラックで、親指ピアノやバンブーフルート、ハンドドラムなどによるとてもパーカッシヴなサウンドでかなり好きですね。
 今日知ったのですが、2ndアルバム『One in an Infinity of Ways』が10/19に発売されるみたいです。試聴してみたところ、1stよりもビートや上ネタがさらに洗練された感じでかなりヤバイ感じでした。リリース元のPlug Researchにはまだアップされてないみたいですが今から待ち遠しくて仕方ありません。楽しみだー。

【関連サイト】
http://www.plugresearch.com/
http://easterndevelopments.com/
http://www.souljazzrecords.co.uk/
http://www.todosonidospresenta.org/
http://www.dublab.com/