HipHopの車窓から
・Seven Star / My Mother And Father Were Astronauts
(2004, Counterflow)
待ちに待ったSeven Starのアルバム『My Mother And Father Were Astronauts』。といってもずっとレコードを買ってないのでCDのリリースアナウンスが出るまでこのアーティストのことは全く知りませんでした。待ちに待ったといったのはAmazonだと夏前にリリース予定だったのが延期になって最近ようやくリリースされたからです。まあインディーにはよくあることですけどね。
Seven Starの経歴についてはソースがなかなか見つからなかったので省略させていただきますが、初のアルバムとなる『My Mother And Father Were Astronauts』はFive DeezとSecret Frequency Crewのリリースで知られ、マイアミに拠点を構えるヒップホップレーベルCounterflowから。このジャケにやられたことも確かですが、同レーベルにとってFive Deez『Koolmotor』以来、約2年ぶりのヒップホップアルバムリリースだったこともあり、相当期待していましたがかなりかっこよかったです。ポストFive Deezというにはもったいなく、Counterflowの新たな顔となるのではないでしょうか。
同等に、リリース前後に各メディアで賞賛されたのは今作品のプロデューサーの力なしには語れないでしょう。マイアミのエレクトロニカ/ヒップホップレーベルBotanica Del Jibaroを中心に活動しているManuvers、同レーベルでAntenna名義として彼と共に活動するInduce, CounterflowからSquare4 Presents : Fantabとして「Bob James Boogie」をリリースしているSquare For、そして今年リリースされた『Downtown Loop』が大好評のClimberのShiftの4名で、それぞれの活動での音は異なるものの今回の作品は意図的なのかわかりませんが、トラックの雰囲気が全体的にうまく統一されています。音のほうはジャケットのイメージ通りタイトなビートと浮遊感漂うエフェクトされたキーボード音を中心に、かいま見られるノイズ音や多用されるスペーシーなシンセに、宇宙飛行士から生まれたSeven Starの訴えかけるようなフロウが心地良いアーシーでジャジーな雰囲気をうまく作り上げています。全体的に叙情的なメロディーのトラックが多いので、アルバム通して聴いていてとても気持ちいいです。どちらかというと、ラウンジ向けですかね。まあ題名からしてもそうですけど（笑）。
