Rockの車窓から

IziphoZam2004-10-25

Call And Response / Call And Response
 (2001, Emperor Norton)

 カリフォルニア州の男女5人組みのエレクトロ風味インディギターポップバンドCall And Response。今回紹介する作品は、Kindercoreから出した1stアルバムに新曲2曲とリミックス4曲を加え、Emperor Nortonから再リリースされたもの。いつの間にか今年2ndも発売されてました。
 ‘Stereolab Meets Air’。私が初めに聴いた印象はそんな感じでした。偶然にもEmperor Nortonのレビューに同じようなことが書いてありました。ラウンジーなエレクトロポップとラウンジーなクラブミュージックを兼ね備えた、今まででありそうだったけどなかった感じですごくハマリました。StereolabやHigh Llamasといったエレクトロポップは、私としてはラウンジに似合う音楽だと思っていたので、クラブという空間のためのディスコ/エレクトロサウンドが必然的に付随されてもおかしくないものだったのかもしれません。
 そういった音の現れは彼らの略歴を見てみれば納得。ヴィンテージシンセはまっていたキーボードのSimone RubiとCarrie Clough、The ZombiesやNick Drakeと同等にジャズやファンクもこよなく愛するギターのDan Judd、加入前はファンクやヒップホップに傾倒していたベースのTerri Loewenthal、マルチに鍛錬されたドラミングを奏でるJordan Dalrymple。こんな人たちが集まったらやっぱそうなっちゃいますよね。そこにみんなThe Free Designが好きだったこともあって、彼らのもう一つの特徴であるサイケポップなサウンドが自然と生まれていったんではないでしょうか。すんません、なんか偉そうに。。(笑)。
 ポップバンドとは思えないくらいにグルーヴ感がヒシヒシと伝わってくるベースに、美しくポップでメロウなキーボードとサイケなムーグ音が気持ちよく響き渡り、時にエレクトロなビートを奏でる、明らかにクラブを意識した精密なドラムが心だけでなく体も踊らせます。キレイな女性ボーカルもまたタマランチ会長です。「All Night Long」[M-2]、「Lightbulb」[M-7]、「Stars Have Eyes」[M-12]は特に彼らのサウンドが全面に出た曲ですね。
 AvalanchesとかPhoenixが好きな人にもけっこうオススメかも。晴れた日の昼下がりのお供にどうぞ。

【関連サイト】
http://www.callandresponsemusic.com/
http://www.emperornorton.com/mod/artistpage.php3?artist=call_and_response