Build An Ark来日記念特集 Vol.1

IziphoZam2004-11-25

The Pharoahs / The Awakening
 (1972, ?)
 (1996, Luv N' Haight)

‘Yesterdays Universe’特集の途中ですが、Build An Ark来日(11/27)が間近に迫っているのをついつい忘れてしまっていました。突然ですが来日記念ということで、主要メンバーの過去に残した名盤をわずかながら挙げていきたいと思います。Carlos Nino(id:IziphoZam:20041001)(id:IziphoZam:20041110)、Nate Morgan(id:IziphoZam:20041007)、Damon Aaron(id:IziphoZam:20040925)、Adam Rudolph(id:IziphoZam:20040930)は既に紹介済みなので、この特集ではPhil Ranelin、Derf Reklaw、Dwight Tribleの3名を挙げたいと思います。
 ということで、一人目はパーカッショニスト/ドラマーのDerf Reklawが在籍していたアフロジャズファンクバンドThe Pharoahsの、Ubiquity傘下のLuv N' Haightから再発された1972年発表の『The Awakening』。このバンドは、Earth Wind And Fireの前身的ともいえるバンドで、また後にPhil Cohran指揮下にあるArtistic Heritage Ensembleに加わっていたメンバーも在籍していた実はけっこう歴史的には偉大な位置づけにあるバンドみたいで、主にアフリカンドラム、クイントドラム、トラップドラム、アルトサックス、ギター、パーカッション、トロンボーン、フルートなどで構成されているアフロセントリックなファンクバンドといったところです。肝心のDerf Reklawはパーカッション/フルートを担当し、中核的存在だったみたいです。
 音のほうも前述したようにアフロセントリックなパーカッション/ドラムを基軸としていて、サックスやトロンボーンによる遠近感や、ギターやフルートの音色などがジャケットからも想像できるような、どこか上述したPhilip Cohran And The Artistic Heritage Ensembleの作品を思わせるようなエジプシャンでアフロなファンクネスが全編的に現れています。そのアルバム中で唯一メロウな曲の「Tracks Of My Tears」[M-3]は、Derf Reklawによる心に染み入るフルート音色と、情動喚起を助長させるホーンセクションがたまらない感涙の名曲ですので試聴の際は是非とも聴いてみてください。

【関連サイト】
http://www.ubiquityrecords.com/pharaohs.html
【試聴】
http://www.ubiquityrecords.com/lh025.html