Brazilianの車窓から
・Ze Bertrami & Projecto III / Encontro
(1970, Equipe)
(2002, Whatmusic)
今年30周年を祝して久々にアルバム『Brazilian Soul』をFar Outからリリースした、誰もが認めるブラジリアン・ナンバー1・トリオ、Azymuthが結成される前の1970年に録音されていた作品。といってもAzymuthファンの方は「そんなん知ってるよ」って感じでしょうけど、私も好きな一人として紹介させてください。
このバンドは、Azymuthの3人にギタリストのFredericoを加えたメンバー構成で、同バンド結成前に当時専属ミュージシャンとして契約していたEquipeからリリースされていたものらしいです。結成されるだいぶ前の音源とはいえ、Azymuthでも聴けたあのソフトロック風のコーラスと、Jose Roberto Bertramiによる繊細で美しいエレピ/シンセの音色がこの作品でも十分堪能できます。その中でも一際輝いてるMarcos Valleによる「Mustang Cor De Sangue」[M-5]は、Jose Roberto Bertramiのファンキーでグルーヴィーなエレピと、ソフトなコーラスが絶妙にマッチしたとても心地よくかっこいい作品。ジャケットからも想像できるように、全編的に施された爽快感溢れるサウンドとボーカル/コーラスがとてつもなく気持ちいいです。夏の青春18切符のお供になんかいいんではないでしょうか。ゆったりしたローカル線なんかに乗って、避暑地を感じさせる涼しい風を感じながら聴いたらきっと最高なんでしょうね。