Soft Rockの車窓から

IziphoZam2005-01-12

V.A. / The Free Design Redesigned Vol.2
 (2004, Light In The Attic)

 60年代のソフト・ロック/ポップ・コーラス・グループThe Free Designの音源を、自他共に認める彼らの大ファンという異色のメンツのアーティストたちがリミックスしてしまっているシリーズの第2弾。
 Vol.1のほうでは、MadlibPeanut Butter Wolf、Sharpshooters、Mellow、Belle and SebastianのChris GeddesとHush Puppyが名を連ねておりましたが、今作は、Danger Mouse & Murs、ManitobaStereolab & The High LlamasSuper Furry Animals、そして今回だけのユニットで終わらせて欲しくないNobody feat. Ikey Owens (Mars Volta)!といった感じで、今回も相変わらず豪華なメンツとなっております。前回、Stones Throwの看板柱二人が参加してたのは正直驚きでしたが、今回は好きなんだろうなあっていうアーティストばかりですね。Danger Mouseは例の件で、60年代ロックも好きっていうのが何となく想像つきますしね。 
 本作の目玉はやはり何と言っても、コラボ・アーティストによるリミックスで、Nobody feat. Ikey Owens(Mars Volta)「Girls Alone(Nobody Muzak Mix)」[A-2]は原曲の雰囲気をうまくNobody風に構築したブレイクビーツ・サイケデリアに仕上がってますし、Stereolab & The High Llamas「Harve Daley Hix」[A-3]は、現代版ソフトロックを展開する二組の色がうまく混合されていて、ムーグを多用していながらも、The Free Designのもつ空気感をうまく再現してるような曲になっております。また、Manitoba(Caribou)による「Dorian Benediction」[B-2]も素晴らしく、リミックスを越えて、フリージャズ風の、美しすぎるエクスペリメンタル・ミュージックに変わってしまっています。ジャンル問わず、音楽ファン全てにオススメしたい作品なので、シリーズが完結したら是非ともCDでもリリースしてもらいたいです。

【関連サイト&試聴】
http://www.lightintheattic.net/releases/redesign/fdv2.php