Folk/Jazzの車窓から


Terry Callier / Lookin' Out
 (2004, Mr Bongo)

 先週来日公演も行った(行きたかった。。)、アシッドジャズ・ムーヴメントが蘇らせたシカゴ生まれのレジェンドリーなシンガーソングライター/ギタリスト、Terry Callierのニューアルバム。
 Terry Callierについて今更語ることなど何もないのですが、簡単な略歴を申しますと、17歳のときにデビューを果たした彼は70年代にかけて5枚のアルバムをリリースし、ジャズに影響を受けたフォーク・サウンドというユニークなスタイルによって脚光を浴びるも、80年代に入って自身の娘の諸事情によりコンピューター・プログラマーとしての道を余儀なくされました。しかし90年代に入ってアシッドジャズ・リスナーの日の目を浴び、当時リリースされたタイトルの改訂盤などのリリースなどによって再び音楽シーンに彼の名は戻ってきました。その後UKのシンガーBeth OrtonとのコラボやTalkin' Loudからの新作、ベスト盤、ライヴ盤、IncognitoのJean-Paul‘Bluey’Maunickをプロデューサーに迎えたアルバム(4 Heroも参加)、リミックスアルバムなどもリリースされ現代の若年層にもファンを増やしていき、Terry Callierという音楽に確固たる地位を築きあげました。
 還暦を迎えた年にドロップした本作は、彼の最もな特徴である、奥深くまで染み渡りそうな重く温かい歌声とスモーキーでブルージーなフォークサウンドは変わらずも、初の自身によるプロデュース作ということか、アコースティックギターを中心としたオーガニックな雰囲気を大切にし、サックスやピアノ、フルートといった楽器なども取り入れたジャズ・サウンドも聴かせてくれていて、彼のアルバムの中でもホント自由に音を表現している、楽しんでいるようなアルバムとなっているのではないでしょうか。やっぱこの人は最高ですね。大推薦です。

【関連サイト】
http://www.mrbongo.com/Biography.152.0.html
【試聴】
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