Jazz Vocalの車窓から


Sammy Davis Jr / Lonely Is The Name
 (1968, Reprise)

 当時俳優業やミュージカルもこなしていた男性ジャズ・シンガーSammy Davis Jrが68年に残したポップなジャズ・アルバムの再発盤。
 私はこの盤で初めて知ったので彼については全く知りませんが、Sammy Davis Jrはエンターテイメントで様々な活躍をし、ミュージシャンとしても数々の作品を残してきた人みたいです。この作品は純粋なジャズ・ボーカル・アルバムとしてくくるには微妙なところですが、流石のソフトロック名曲カバーである、Jimmy Webb作の5th Dimension「Up, Up & Away」[M-7]、Roger Nichols & The Small Circle Of Friends「Don't Take Your Time」[M-10]を聴いてしまえばそんなことはどうでもよくなってしまいます。前者は原曲に劣らず、当時作られた作品とは思えないくらいにタイトでファンキーなドラムが素晴らしくかっこよく、後者は彼の魅力的で紳士的なボーカルと疾走感溢れるドラミング、ホーンセクション、ストリングスのハーモニーがエンディングを締めくくるにふさわしい美しい仕上がりになっていて、これらの曲だけでもお腹いっぱいになってしまうくらいの名盤だと思います。試聴が下のサイトしか見付からなかったのですが、参考程度に是非聴いてみてください。

【試聴】
http://www.arch-records.com/stkjaz03.html