Electronicaの車窓から


The Exposures / Lost Recordings 2000-2004
 (2005, Eastern Developments)

 スコット・ヘレン主宰Eastern Developmentsからの久々の新作は、Jan Jelinekとのコラボ作『La Nouvelle Pauvrete』(2003, ~Scape)でも注目を浴びていたThe Exposuresの作品集。
 The Exposuresは作曲家M. Cretu、N. Gratin、O. Groutonからなるグループで、3人はもともと音楽活動をしていたわけではなくドイツの一番大きく古いテレビ局で雇われていて、多くの番組やショート・フィルム、CMなどを作ってきた人たちで、本グループは彼らが当時蓄えていた映画やテレビの音楽プロダクションのアイデアを発散すべく場として結成されたものらしいです。そのため、本作に収録されているものの大半はそれぞれコンセプチュアルな曲となっているみたいで、下記のサイトにメンバーによる解説が詳しくかいてあります。サウンドの方は、何とも形容し難いサウンドなのですが、未来的な映画音楽のような雰囲気を持ったラウンジ・ミュージックといった感じで、無機質なスローテンポのビートとJan Jelinekのような心地良いアブストラクト空間を作り出す上ものを中心に構成され、ときにボーカル・サンプルやレコード・ノイズ、~Scape作品にも通ずるような音響処理なども聴かせてくれます。

【関連サイト&試聴】
http://www.easterndevelopments.com/edm012.shtml