Neo Soulの車窓から


Adriana Evans / Nomadic
 (2004, Next Thing)

 デビューアルバムでネオ・クラシック・ソウルと括られた最初のアーティストのうちの人である、女性シンガーAdriana Evansの約7年ぶりとなるアルバム。
 Adriana Evansはジャズ・シンガーの母親をもち、サンフランシスコはハイト・アシュベリー地区で生まれ、アフロ・キューバンからレッドツェぺリンを始めとするロックまで幅広く音楽を聴いて育ったとか。また、デビュー前から莫大な才能を持つシンガー・ソングライターAdriana Madera(旧姓)として活動していたみたいですが、彼女のデビューアルバムは夫でもあるプロデューサーDred Scottが全編トラックメイキングを務め、実質二人のコラボ作品となっていました。本作は、前作同様にDred Scottプロデュースの下にギタリストとベーシストを中心にしたセッション・ミュージシャンが参加し、アコースティック・ギターによる爽快な空気感と生ベースによるオーガニックなグルーヴに比重が置かれた、ラテン/ブラジル、ソウル/ファンク、ジャズ、ダブといった様々な要素をブレンドした涼しげなアレンジによって、彼女のソウルフルで柔らかなハイトーン・ヴォイスをより活かしているような気がします。昨年の作品ですが、最近新たな日本独自企画盤アルバムがリリースされ、CDショップに彼女の作品が並んでいるところもあったので見つけた際は是非とも聴いてみてください。

【関連サイト】
http://www.adrianaevans.com/
【試聴】
http://www.groovedis.com/lp/adrianaevans/nomadic/nomadic.asp