Nu Jazzの車窓から


Beady Belle / Closer
 (2005, Jazzland)

 作曲/作詞/アレンジ/プログラミング/レコーディング/プロデュースをこなす女性シンガーBeate LechとベーシストMarius Reksjoによるユニット、Beady Belleの2年ぶり通算3枚目となるアルバム。
 Jazzlandの作品は個人的に好みが分かれる作品が多いのですが、この作品は久々にツボでした。本ユニットのフロント・ウーマンであるBeate Lechは、Norwegian State Academyの音楽部門を卒業後トリップホップ・バンドFolk & RovereやInsert Coinに参加、ジャズ・プロジェクトMetropolitanでリード・シンガーとして活動してきた人物で、JazzlandのボスBugge WesseltoftやJon Eberson、Brazz Borthersといったアーティストとのコラボもしてきたとか。また一方のMarius Reksjoは大学で音楽の勉強を行った後Beate Lechと同様にInsert Coinに加入、同じくJazzlandからリリースするノルウェーのギタリストEivind Aarsetがアルバム『Electronique Noir』時に編成したバンドに参加、また昨日紹介したEspen HorneのプロジェクトBobby HughesやBugge Wesseltoftとも共演したそうです。本作はJazzland一連の作品に通ずるオーガニックなエレクトロニクスと生楽器をバランスよく配した、冷たい空気感から生まれる温もりのあるアンビエントなジャズ・サウンドを基軸としながらも、ダウンテンポやミニマルなハウスといった心地良く刻まれるビートを多用し、Jazzlandが苦手な方でもスムーズに聴けるニュー・ジャズ・サウンドとなっています。Amazonでは高めなのでリンク先での購入がオススメです。

【関連サイト】
http://www.jazzlandrec.com/beady_bio.html
【試聴】
http://www.groovedis.com/lp/beadybelle/closer/closer.asp