Avant Rockの車窓から


Animal Collective / Prospect Hummer
 (2005, Fat Cat)

 昨年リリースされた『Sung Tongs』でロック・ファンのみならず全音楽ファンに名を知らしめるように数々の賞賛の声を浴びた、Avey Tare、Panda Bear、Geologist、Deakenからなる次世代アヴァント・ロック・バンドAnimal Collective(以下AC)のニュー・シングル。
 今回はACの作品なのですが、恥ずかしながら無料MP3で落とした曲を何曲か持っているのみで、実はまだ彼ら関連のアルバムは一枚も持っていないんです。。けれども今回のシングルで彼らの作品をやはり購入しなければと思いました。本作は、彼らがFour Tetのツアーに帯同したときに出会ったブリット・フォーク界のベテラン女性シンガー・ソングライター、Vaashti Bunyanを全面的にフューチャーした3曲とACの新曲1曲の計4曲収録されていて、前者は『Sung Tongs』をプロデュースしていたRusty Santosがレコーディングを担当したそうです。トライバルで民族チックな彼ら独特のサウンドは控えめに、彼女の今にも壊れてしまいそうな切ないヴォーカルを生かすようにシンプルなアコースティック・ギターやハープを中心としたフォーク・サウンドですが、そこはやはりACというだけあって一癖ある演奏と美しい音響処理を施し、スピリチュアルな空気が漂っています。

【関連サイト&試聴】
http://fat-cat.co.uk/fatcat/release.php?id=163