Jazzの車窓から


Bruno E. / Lovely Arthur
 (2004, Ether Records)

 Gilles Petersonがライナーノーツを書くほどベタ惚れするブラジリアン・プロデューサーBruno E.のアルバム。リリースは妻であるPatricia Marxも所属する、良質なクラブ・ミュージックをお届けするブラジルはサンパウロのレーベルTramaから。
 Bruno E.はブラジルのニュー・ジャズ・シーンでも中核的存在のプロデューサーで、1997年にはTrama傘下に自身のレーベルSambaLocoを設立し、XRSなどドラムンベースなどを中心にリリースしてた人物だとか。本作は、ロンドンにて制作した基盤のサンプル音源をブラジルに戻ってスタジオ・ミュージシャンたちと生演奏で仕上げたもので、前衛ジャズやスピリチュアル・ジャズに影響を受けてきたという彼の音楽性が全面に現れた作品。Gilles Petersonが「This is not nu jazz - this is tru jazz from the heart. Not following but leading the worldwide movement.」という言葉を用いるように、プログミングされたビートなどをときおり配しながらも、コルトレーンへの敬愛が感じられるようなサックスやスリリングで美しいドラム・インプロを披露した、スピリチュアリティ溢れるフューチャー・ジャズとなっています。

【関連サイト&試聴】
http://www.trama.com.br/portalv2/internacional/disco.jsp?id=4