Jazzの車窓から


Joseph Bonner / Triangle -LP-
 (1975, Whynot)

 Pharoah SandersBilly Harperといったアーティストのリーダー作に参加していたピアニストJoseph Bonner(Joe Bonner)が、75年に日本のジャズ・レーベルWHYNOTに吹き込んだピアノ・トリオ・アルバムの再発盤。
 久々にこの作品を掘り返して聴いていたのですがやはりいいですね。Joseph Bonnerはノース・カロライナ出身でニューヨークに移住後ピアニストとしての道を歩み始めたらしく、70年代に入ってGary BartzのグループやArt BlakeyのJazz Messengersに参加、Freddie Hubbardと共演を果たし、そしてPharoah Sandersの『Black Unity』(71年)、『Village Of The Pharoahs』(71〜73年)、『Elevation』(73年)にピアニストとして参加していたアーティスト。そんな彼による本作は、McCoy Tyner自身も認める彼のなめらかでスピリチュアルな雰囲気の響きと情熱的なピアノ・タッチをもったマッコイ・スタイルのピアノ演奏もさながら、情動喚起を促すようなClint Houstonによるベースと熱情的なBilly Hartによるドラムがこれまたかっこよく、この楽器編成からは想像もつかないほどのスピリチュアルな空気感を見事に作り出しています。「Triangle」[M-1]はホント名曲だと思います。試聴がないのが残念。

【関連サイト】
http://www.pjl.jp/index.html