Reggaeの車窓から

IziphoZam2004-10-20

Desmond Dekker and The Aces / Desmond Dekker and The Aces
 (1988, Trojan)

 ボブマーリーが国際的なアーティストとして名を馳せる前まで明白なキングオブレゲエ的存在だったレゲエシンガーDesmond Dekkerが、自身のバックグループThe Acesを引き連れての65年から71年までのヒット曲を収めたベスト盤。
 私はPeanut Butter WolfのミックスCD『Fusion Beats』(2002, Cutting Edge)に収録されていたのをきっかけに知ったのですが、彼がジェームスボンドにインスパイアされて作った63年の最初のヒット曲「007(Shanty Town)」[M-1]は当時では珍しく、イギリスのチャートに長い間チャートインし続けたそうです。ゆったりとしたスカのリズムとキャッチーなギターのリフにつられて気だるくなってるコーラスがとても気持ちいいです。ついつい首を横に振ってしまいます。「Israelites」[M-10]は69年に同チャートでレゲエとしては初めてトップにたち、英米で初めてレゲエをヒットさせた彼の代表曲で、彼の強弱のつけられたボーカルと怪しいバックコーラスが一際目立ってます。なぜか知らないけどスタンドバイミーのサントラを思い出しました(笑)。他にも、メロディーがいいからかもしれませんが、展開や音の入れ方がレゲエというよりは60年代ポップスに近いJimmy Cliffのカバー「You Can Get It If You Really Want」[M-16]など、たくさんの音楽を聴いている方ならばどこかで耳にしたことあるような曲がたくさん収録されています。シンガーということもあってかポップさが目立つので、こういった音楽を普段聴かない方でもとても聴きやすいアーティストではないかと思います。

【関連サイト】
http://www.ataquefrontal.com/desmond/