Brazilianの車窓から

IziphoZam2004-11-09

Vox Populi / Vox Populi
 (1969, Musidisc)
 (2002, Whatmusic)

 最近もっぱらブラジリアンな気分なんですが、どこから攻めていっていいかわからず、イギリスのWhatmusicから再発されたものばかりを選んでしまいます。まあ悪いわけじゃないんですけど、自ら探すのをサボって頼ってしまってる気がして。でも日本盤だと北浦知司先生のライナーですし、何といったもほとんどハズレがないからついつい手にとってしまうんですよね。それもそんな中の一枚、1969年作&発表のVox Populi『Vox Populi』。テレビ朝日世界の車窓から’でもいつか流れてました。
 男性7人、女性1人の男女混成グループのVox PopuliはMilton Nascimentoがもともと所属していたバンドでもあり、Sergio Mendes and Brasil '66を思わせるけど、どこかソフトロック的な香りを感じてしまうブラジリアンコーラスグループ。パーカッションやピアノのリフなんかもボッサなんですが、ヴォーカルやコーラスの入れ方が、ソフトロックのあの自然美を思い浮かばせるような情景を作りだしているからでしょうね。
 とは言いつつも、ボサノヴァが衰退しつつ変革期を迎えようとしていた、60年代後半のブラジルの音楽シーンで目を出していったSergio Mendes and Brasil '66やBossa Rioから少なからず影響を受けた彼らのサウンドは、まさしくブラジリアングルーヴ。「♪パパッパパパリーラ」とテンポのいいスキャットから入る「Domingo」[M-3]はアップテンポなビートにリズミカルなピアノのタッチが心躍らせるとても爽快な曲。ボッサを基調としたミディアムテンポのThe Bealtlesのカバー「Here There and Everywhere」[M-10]は心地良いパーカッションが絡み心に染み入る一曲。そしてブラジル音楽の雄Milton Nascimentoのカバー「Vera Cruz」[M-11]は先ほどまでポップに聴かせてくれていた混成ヴォーカルがソウルフルに絡み合うブラジリアンメロウグルーヴ。
 ライナーによると相当レアな作品らしく、Far Out主宰Joe DavisがPatrick Forge(a.k.a. Da Lata)に自慢してたという一品。というかどちらの方もマニアなのでどのくらいレアなのか想像もつきませんけどね。。

【関連サイト&試聴】
http://www.whatmusic.com/info/productinfo.php?productid=177&menulevel=top+ten&returnurl=http://www.whatmusic.com%2Ftopten.php