HipHopの車窓から

IziphoZam2004-12-27

Johnny Five / Summer
 (2004, Basement Records)

 「Jurassic 5, Dilated Peoples,Black Eyed Peasなどを生み出してきたLAのアンダーグラウンド・ヒップホップ・シーンから遅咲きの才能が身を起こした」と称された、Johnny Fiveの記念すべきデビューアルバム。 リリースはCrown City RockersやAbstract Rudeで知られるカリフォルニアのBasement Recordsから。
 MCだけでなくアコースティックギターの演奏やトラックメイキングもこなす弱冠22歳の白人ラッパーJohnny Fiveによる本作は、オリジナルは彼が19歳もときに制作したものらしく、彼は青年時代までクラシック・ロックや西海岸のギャングスタ・ラップを折衷的に常食のように聴き育ってきたそうです。そして17歳のときに、ローカルなMCバトルや街角の人などに自身の気概なるラップを披露し、スキルを磨いていったみたいです。
 そんな彼のトラック/ラップは、西海岸特有でもある心地よさとグルーヴィー&ファンキーな要素を兼ね備えたものだと私は思います。表題どおり、夏に聴きたくなるような爽快なトラックが中心で、ジャズ・サンプルを多用した清涼感溢れるジャジーなトラックや、アコギを使ったソングライター的才能を見せ付けるような情緒的なトラックなんかもあって、とても親しみやすく、どれも素晴らしいクオリティを見せ付けてくれています。Jurassic 5などと同様にロックファンにも受けるのも納得してしまいます。彼のこれからがとても楽しみになる、そんな作品でした。今から要チェックですよ、この人。年末年始に南国にバカンスに行く方なんかにオススメです。

【関連サイト】
http://www.basementhiphop.com/
【試聴(mp3)】
http://betterpropaganda.com/album_page.asp?id=316