Jazzの車窓から

IziphoZam2005-01-10

Bill Wells Octet / Bill Wells Octet
 (1993, Loathsome Reels)

 欲しくてたまらなかったCDがようやく手に入りました!とても嬉しくて仕方がないその一枚は、スコットランド/グラスゴーの前衛ジャズ・シーンの簡略した歴史上で重要なグループとして称えられるBill Wells Octetが、93年に録音した音源でひそかに極少量で自身のレーベルLoathsome Reelsからカセットテープでリリースしていたもの。Domino Martでしか販売されてないとの噂だったので半ば諦めかけていたのですが、Map Storeで入荷したとの情報を得て、三枚まとめて即オーダーしました。入荷待っていた方ごめんなさいね。
 昨年のMaher Shalal Hash Bazとの来日公演も好評だったBill Wellsは、Geographicに所属することになってから、The Pastelsのアルバムへの参加やFuture Pilot AKAとの共作、近年になってはBelle and SebastianのIsobel CampbellやTo Rococo RotのStefan Schneider、Monika Enterprise所属のBarbara Morgensternとのコラボで、更に音楽性の幅広さを音楽ファンに見せ付けてきましたが、もともとはジャズ・ミュージシャン。そんな彼がグラスゴーのジャズ・シーンで活躍していたときの音源がこの一枚。彼がGeographicと契約するきっかけとなった『Live '93-'94』と同時期の制作されていたもので、モダンジャズを基調としながらもギターやホーンを中心としたグラスゴー独特の温かく、和むようなメロディーとサウンドがとても心地良いジャズを聴かせてくれていて、またときにフリーキーな演奏も聴かせてくれています。希少作品ということで、なかなか店頭で目にすることは難しいかと思いますが、Bill Wellsという人物の凄さを改めて実感させてくれる作品でした。試聴がないのが非常に残念。

【関連サイト】
http://www.dominorecordco.com/artist.php?artist=54