Jazzの車窓から


Steve Reid / Rhythmatism
 (1976, Mustevic)
 (2004, Universal Sound)

 最近ではFour Tetとセッションを行う予定もあるという、数々の客演をこなし今だ現役で活躍するセッションドラマーSteve Reidが、70年代に設立した自身のレーベルにて当時1000枚という極少量でリリースされた自主制作盤の再発盤。リリースはUKはSoul Jazz傘下のUniversal Soundから。
 Steve ReidはJohn ColtraneからSun Ra、Ornette Coleman、AEOCといったスピリチュアル/フリー・ジャズに影響を受けたドラマーで、Leon ThomasDee Dee BridgewaterGary BartzFreddie Hubbardといった同系統のアーティストから、James BrownのライヴバンドやMotownFela Kutiまで幅広く活躍してきたセッションドラマー。本アルバムでもそんな彼の活動が反映されたかのような幅広いサウンドを披露していて、Freddie Hubbard「Red Clay」のような感動的な展開を見せる「Kai」[M-1]、AEOCのようなドープでアブストラクトな空気をもった「Rocks」[M-2]、Pharoah SandersのTheresa期の作品を思わせるような、軽快なピアノリフと疾走するドラムがかっこよすぎるブラジリアン・ジャズ「Center Of The Earth」[M-3」など素晴らしい曲ばかり収録されています。
 最後にちょっとしたトリビアを申しますと、Gilles Peterson『Worldwide 2』の1曲目Benji B「Worldwide Intro」で使われてるのもこの人の「Lions Of Judah」っていう曲なんですよ。知ってました?この曲は同じくSoul Jazzから再発されている『Nova』というアルバムに収録されています。

【関連サイト】
http://www.steve-reid.com/
【試聴】
http://www.boomkat.com/item.cfm?id=14498
http://www.piccadillyrecords.co.uk/ver2/index.php?PHPSESSID=434ce167ddcee1b5bf91811c32fb6c68&url=http://www.piccadillyrecords.co.uk/ver2/genreBackcat.php?bcLetters=R&genre=8
(真ん中らへんに試聴があります)