Jazzの車窓から


Hannibal / Children Of The Fire
 (1974, Sunrise)
 (2005, Universal Sounds)

 Maulawiに続くUniversal Soundsからの今年2発目の再発は、トランペット奏者HannibalことMarvin Petersonが74年に自身による小さなレーベルに残した激レア盤。
 Maulawiに続いてまた素晴らしい作品が再発されました。といってもHannibalについてこの作品まで全く知らなかったのですが、Pharoah SandersやGil Evans、Roland KirkElvin JonesArchie Sheppといった高名なジャズ・ミュージシャンとも共演してきたトランペット奏者で、本作に参加しているThe Sunrise OrchestraはJohn ColtraneからCecil Taylorまで影響を受けたというグループで、今だ30年以上も現役で活動しているとか。そんな彼らによる本作は、力強さが見え隠れする熱情的なトランペットに、幻想的なストリングスとパーカッション、心に突き刺さるような美しいピアノの旋律が、人間が生み出したものとは思えないほど幻想的で神々しいアンサンブルを奏でています。例えるなら、自然崇拝と音楽が見事に融合したスピリチュアル・ジャズ・アミニズムとでもいいましょうか。再発してくれたUniversal Soundsにホント感謝したくなる作品です。

【関連サイト&試聴】
http://www.souljazzrecords.co.uk/release.php?ReleaseId=227&NavId=1_1&Section=1
http://www.juno.co.uk/products/177422-02.htm