Breakbeatsの車窓から


Koushik / Be With
 (2005, Stones Throw)

 2001年にひそかに出されたEPで衝撃のデビューを飾った、カナダはバーリントン在住のStones Throwが誇るサイケデリック・ヒップホップ・アーティストKoushik GhoshことKoushikの、誰もが待ち焦がれた記念すべきデビューアルバム。
 “something like The Byrds produced by DJ Premier
 Stones Throwを始めとする数々のサイトがこの表現を用い、大レコメンしているのが納得できるくらい素晴らしいアーティストのフルアルバムがついにリリースされました。といったヒップホップファンのみならず、ロックファンである方々も既にチェキ済みですよね。上述のEPとStones Throwから2002年にリリースされたEP、そして今回同時発売されたEPをまとめたコンピ的内容ではあれど、今年デビュー予定であった新人アーティストの中で何よりも期待していたのが彼のアルバムだったので、もうホント嬉しくてたまらないです。昔このダイアリーで述べたことがあるかもしれませんが、昔は生粋のロックッ子であったので、サイケデリックなロック臭とジャズやソウル、ヒップホップへの愛情が汲み取れるようなドラムブレイクスが共存する彼のサウンドはこの上なくツボでありまして、また青春時代を思い起こさせるようなハスキーで今にも空気に溶けていきそうな歌声に、最近の作品ではなかなか感じ得なかった情動を引き起こされました。はてなキーワードにも詳しく述べたのですが、その折衷的な音楽性からくる彼のサウンドは60年代のスピリチュアルジャズをコラージュしたかのような流麗な上モノと、ローファイ感をもった音色が浮遊するキーボードやアコースティックギターによってフォーキーな音空間、そして彼の最もな特徴でもあるスネアやハイハットなど緻密に構築されたドラムブレイクスが、Nobodyとはまた一味違ったソリッドな質感のヒップホップ・サイケデリアを奏でています。これはホント大推薦盤なので初めて知ったという方は是非とも試聴してみてください。一曲目を聴いたらイチコロです。あ、ちなみに今なら下記の関連サイトで、本作に収録されている「Be With」がダウンロードできます。Amazonは7/26発売予定。

【関連サイト】
http://www.stonesthrow.com/koushik/
【試聴】
http://diskunion.net/clubh/detail.php?goods_id=050714HH008
http://www.undergroundhiphop.com/store/detail.asp?Cty=&UPC=STH2098CD
http://www.boomkat.com/item.cfm?id=18155
http://www.accesshiphop.com/store/?itemid=9758